医師の婚活、難易度高めって本当ですか?―女医のつれづれ手帖(2)

Yu(ゆう)

雑誌やインターネットのニュース記事で見かける、結婚したい職業ランキング。「医師」という職業は、男性の場合TOP3にランクインすることが多いですが、女性になるとランクインすらしないというのが現実です。せっかく頑張って医師になったのに、なんだか切なくなってしまいますよね…。職業で結婚が決まるというわけではありませんが、婚活市場において判断材料になるのは事実。今回は、女医の婚活事情について赤裸々にお伝えしたいと思います。

医師の特殊な事情

婚活や結婚の悩みというテーマは、最近あちこちで話題ですよね。
医師の婚活事情は、性別で大きな差があるため特殊かもしれません。はっきり言って、男性は医学生になったその瞬間から、黙っていても女性が寄ってきます。仮に外見が残念だとしても、です(笑)。しかし、女性の場合はどうでしょうか。学生時代はテストや実習に追われて学校と自宅の行き来だけになりがち。卒業して研修医になると、出会いの場に出向く余裕などもなく、やっと一人前になったかと思えば30歳を超えており、いいなと思った男性医師達はだいたい結婚している…。結婚どころか、恋愛ってなんだっけ?となる女医さんをよく見かけます(そうでない人もたくさんいると思いますが)。なかには学生結婚したり、卒業後も学生時代の恋人とお付き合いを継続してゴールインしたりする人もいるんですけどね。

婚活の障壁「女医あるある」

女医の婚活を語る上で絶対に外せないのが、「女医あるある」。女医さんのブログや書き込みでもよくお見かけすることも多いとは思いますが、わたしの実体験も含めていくつかご紹介します。

たまの機会で行った合コンや街コン(大概、仲のいいナースに誘われたりする)で、自己紹介の時、うっかり「医師です」と口を滑らせてしまったばっかりに、初対面の男性から

「え~!? お医者さんなの~? 俺さぁ、最近〇〇が痛いんだけど~」
「うそ!女医って本当にいるんだね!すげー」
「〇〇先生!〇〇先生!」(突然先生呼ばわり)

…というようなことを浴びせられたりするんですよね。これ、実話なんですけど…。女医さんなら一度や二度ご経験があるのではないでしょうか? 医者と吐露してしまった瞬間から始まる、謎の健康相談とふざけたお医者様扱い。時には宇宙人かツチノコか!?という扱いまで受けるわけです。こんなことだけで済めばまだマシ。さらにひどい時は、女医というだけでドン引きされたり、いきなり「給料いくら?」と収入を競ったりしてくる人までいますから。こういった具合で、女医の婚活は困難を極めるわけです。わたしの場合、ある時からそのような場では「看護師」設定でいくことにしました。すると、「看護師」と「女医」とで男性の態度が明らかに違う。それはもう、女医であることが悲しくなってしまうほど…。補足しますと、これらは男性陣が医療系以外の他職種の場合に起こりやすい事象になります。

なかには、医学部受験から真面目にコツコツ勉強してきて医者になった女医さんで、恋愛経験値が足りず、男性と何を話していいのかすら分からず、出会いの場に行っても何も喋れずに終わってしまうケースも。女医と聞いて初めはわかった風に近づいて、最終的にお金目当てだった…という被害に合う人もいるそうです。こんなことが重なると、多大な労力も学費も費やして医者になったのにあんまりだ、と考えたりすることもありますよね。

女医の婚活を難しくしている要因として、このご時世でも「女性は家事と育児をしてればいい存在」と考える古風な男性、または同様に考える両親を持つ男性がまだまだ多いことが挙げられます。女医に限らず、働く女性にとっては厄介な問題です。養ってもらう気満々で近寄られるのも当然嫌ですけど、医師免許を持っていながら完全に辞めてしまうのはもったいない話。せっかく知り合った男性がこういうタイプだと、その人との家庭像はなかなか想像しにくいですよね。このように、女医が婚活しても、運命の相手を見つけるにはなかなか苦労することが多いのです。

女医が狙うべき男性とは?

女医の婚活事情についてまとめると、以下のような結論にいたります(笑)。

① 婚活を落ち着いて行う余裕がまずない
② 婚活してみても嫌な思いをしたりする
③ 最終的になんかもうどうでも良くなる

ここまでネガティブなことを中心に書いてきましたが、女医だからといって望みがないわけではありません。最近では、育児や家事を分担してくれる男性も増えていますし、わたしの旦那のように、「女医だから何?」と職業だけで相手を判断しない、良い意味で無関心の人もいます。個人的には、20代・30代は仕事に明け暮れていて婚期を逃してしまったという人や、逆に年下の男性も狙い目だと思います。現にわたしも含めて、親しい女医さんは年上女房率が高いです。女医が、「婚活しよう!」という時には年齢的に焦ってしまうことも多いかもしれません。しかし、少し視点を変えてみると、思いもよらなかった相手が婚活対象者になるかもしれないですね。

【著者プロフィール】
Yu(ゆう)
医学部卒業後、某医局で麻酔科認定医取得。 30代で国際結婚、1児の母。
現在は麻酔科・内科医として働きながら、 自身の経験を活かした執筆活動も行う。

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